当科で行う主な診療内容ニキビ治療

ニキビの原因

肌のターンオーバーの乱れによる毛穴のつまり、アクネ菌の増殖、ニキビダニ、腸内環境の悪化や変化、ホルモンバランス等によって引き起こされます。炎症が強くなると痛みを伴うこともあります。
放置すると、クレーターのような痕になってしまうことがあるため、早めに治療開始することが大切です。

ニキビの治療

ニキビの治療は保険診療で行うことが出来ます。症例によっても異なりますが、まずは余分な脂肪や汚れ、細菌を除くため、定期的に洗顔します。
また日常生活では、睡眠をしっかりととり、バランスの良い食事を心がけ、ストレスをためないようにすること、便秘なども予防します。その上で、薬物療法を行います。
皮脂を取り除く外用薬、細菌を減らすための抗菌薬、さらにはビタミン薬も必要に応じて処方します。

保険診療でのニキビ治療

抗生物質の塗り薬(アクネ菌を殺菌)

アクアチムクリーム、アクアチムローション、ダラシンゲル、ダラシンローションなど

毛穴の詰まりを取る塗り薬

ディフェリンゲル(アダパレン)、ベピオゲル(過酸化ベンソイル)、デュアック配合ゲル(過酸化ベンソイル、クリンダマイシン)、エピデュオ(アダパレン、過酸化ベンソイル)

内服薬

抗生物質の内服薬
ミノマイシン、ビブラマイシン、ロキシスロマイシンなど
ビタミン剤(ビタミンC、B2、B6など)

面皰圧出

針などで小さな穴を開けて、ニキビの中に詰まっている膿や古い角質を押し出す

その他の治療

殆どのニキビは、保険が適用される薬や治療法によって改善させることが出来ます。
しかし、一部の患者さまの場合、保険診療では十分な効果が得られないことがあります。例えば、若い男性に多い重症型ニキビ、アンドロゲンというホルモンが影響する成人女性のニキビなどは難治性と言われています。このような症例や毛穴、ニキビ跡が気になる方には、自費治療のハイドラジェントルやフォトフェイシャル、ダーマペンなどをお勧めすることもあります。

ワキ多汗症治療

多汗症とは

多汗症は、汗の量が非常に多いため日常生活に支障が出ている状態を指します。

多汗症の種類

多汗症は、汗のでる部位や原因によって、いくつかに分類されます。

原発性多汗症

手のひら、足の裏、脇の下、顔など、特定の部位に大量の汗が出ます。原因は不明なことが多く、遺伝的な要素も考えられます。

続発性多汗症

全身に汗が多くなる状態で、ホルモンの変化や病気、薬の副作用が原因で起こります。

多量のワキ汗をかく原発性腋窩多汗症

原発性腋窩多汗症(げんぱつせいえきかたかんしょう)は、多汗症の中でも、腋窩(ワキの下)から汗をかく症状です。
ワキ汗多汗症はニオイや汗ジミの原因となり、着たい服が着られない、人からの印象を左右してしましまう等、日常生活で困る症状があらわれます。日本人の20人に1人はかかる、決して珍しくない病気ですが、体質の問題と受け止めている方も多くいます。

近年では新薬も登場し、適切に治療を行うことで改善できるようになりました。当院ではこのワキ汗多汗症の治療を主に行っています。
症状が気になる方は、多汗症かどうかチェックして、正しい治療でトラブルを解消していきましょう。

多汗症
セルフチェック

  • 緊張すると汗の量が増える
  • 衣服の汗ジミが気になる
  • 暑くなくても汗をかくことがある
  • 汗が原因で日常生活を送るうえで困ることがある
  • 症状が気になり始めたのは25歳以下のとき
  • 汗をかくときは左右対称に出る
  • 日中は大量の汗をかくが、睡眠中はほとんど汗をかかない
  • 家族や近い親戚に多汗症の人がいる

多汗症の治療

原発性腋窩多汗症については、内服薬や外用薬(エクロックゲル、ラピフォートワイプ)による保険適用での診療が可能です。

エクロックゲル(外用薬)

1日1回両脇にゲルを塗布することで、交感神経からの汗を出す神経伝達物質であるアセチルコリンの作用を阻害し、エクリン汗腺が受け取れないようブロックすることにで発汗を抑えます。

ラピフォートワイプ(外用薬)

1日1回両脇にシートで塗布します。交感神経からの汗を出す指令をエクリン汗腺が受け取れないようブロックすることにより、発汗抑制効果が期待できる薬です。

その他の治療

多汗症は保険が適用される薬によって改善させることが出来ます。しかし、一部の患者さまの場合、保険診療では十分な効果が得られないことがあります。また、塗り薬の定期的な使用なく症状を改善したい方には、自費治療のボトックス注射やメスを使わないミラドライ治療などをお勧めすることもあります。